2020年02月09日

そのシステム設計は大丈夫?

「クラウド ファースト」「クラウド バイ デフォルト」など、クラウド利用が推奨される時代になりましたが、クラウドサービスの利用にあたっては、クラウドベンダーが提示するSLA(サービスレベルアグリーメント)を確認するようにしてください。導入するシステムのインフラ基盤にクラウドを利用している場合は、必ず、"サービスレベルはクラウドベンダーのものに準拠する"という記載が契約書にあります。契約相手は大手SIerだから安心と考えるのではなく、SLAを確認し、最悪の事態を想定してください。RFPにクラウドの利用ができなくなったときに縮退運用ができることを明記し、受入テストの段階でクラウド利用不可を想定したテストを盛り込むようにしましょう。

AWSの場合は、SLAによってサービス停止に対する補償規定は存在しますが、補償はあくまでAWSの利用出来なかった時間に対してのもので、システムの停止により発生した被害に対してではありません。クラウドベンダーのインフラ障害により基幹業務システムが利用出来なくなり、全社の業務が停止して数億円の被害が発生しても、AWSから補償されるのは停止していた時間当たりの利用料金(多くても数万円)のみです。

また、AWSから30日前に通知をすれば理由を問わず、一方的に契約解除ができる契約になっています。サーバの手配を含めて30日で大規模システムをオンプレミス環境に戻すのは現実的ではありません。システム導入時には、システムの特性を理解し、インフラ基盤を選定するようにしてください。

基幹業務システムの移行は慎重に判断してくださいね。クラウドを利用するということは、事業の一部を他社(クラウドベンダー)に依存することになります。万が一の場合に、あなた(担当者)の責任にならないようにするために、社内でシステム導入の稟議を通す際には、SLAの内容を稟議書に記載し、承認者に説明をしましょう。


AWS カスタマーアグリーメント(抜粋)2020年1月現在

7.2 契約解除
(a) 無理由解除
<前略>アマゾンは、サービス利用者に少なくとも30日前までに通知することにより、
理由を問わず本契約を解除することができる。

AWS カスタマーアグリーメント
https://d1.awsstatic.com/legal/aws-customer-agreement/AWS_Customer_Agreement-JP_(2019-04-30).pdf

posted by hiro at 00:00| 東京 ☀| Comment(0) | クラウド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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